私は以前、占い師として活動していたことがあります。
主にタロット占いをしていて、ありがたいことにお客さんから「当たっていた」「占ってもらったことが人生の転機になった」と言っていただくこともありました。
当時は私自身も占いが好きでしたし、人の悩みを聞いて占うことにやりがいも感じていました。
でも現在は、占い師としての活動はほぼ引退しています。
占いそのものが嫌いになったわけではありません。
ただ、以前とは占いに対する考え方が大きく変わりました。
今回は、実際に占い師をしていた私がなぜ人を占うことをやめたのか、そして今は占いとどう付き合っているのかを書いてみたいと思います。
私が占い師をしていた頃
以前の私は、タロットカードを使って人の悩みを占っていました。
恋愛や仕事、人間関係など、相談内容はさまざま。
占いをしていると、
「当たっていました!」
「占ってもらったことが人生の転機になりました」
と言ってくださる方もいました。
最近も、昔のお客さんからSNSで久しぶりに声をかけてもらい、「占い、よく当たってましたからね」と言っていただきました。
そう言ってもらえること自体は、今でも素直に嬉しいです。
だから、過去にやっていた占いを「全部無駄だった」と思っているわけではありません。
そのとき悩んでいた人が少し前向きになったり、自分の気持ちを整理したりするきっかけにはなっていたのかもしれません。
占いを続けるうちに感じるようになった疑問
ただ、占い師をしているうちに、少しずつ疑問を感じるようになりました。
それは、
「悩むたびに占いで答えを出すことは、本当にその人のためになるんだろうか?」
ということです。
例えば恋愛なら、
「彼は私のことをどう思っていますか?」
「連絡は来ますか?」
「復縁できますか?」
など、相手の気持ちや未来について占うことがあります。
結果を聞いた直後は安心できても、しばらくしてまた不安になると、もう一度占いたくなることもあります。
もちろん、すべての人がそうなるわけではありません。
たまに占いを楽しんだり、自分の気持ちを整理するために利用したりするくらいなら、私自身も悪いことだとは思っていません。
ただ、占いがないと自分で決断できないほど頼るようになってしまうのは、少し違うのではないかと思うようになりました。
「不安になったら占う」の繰り返しに違和感が出てきた
占い師側から考えると、何度も鑑定に来てくれるお客さんは売上につながります。
ビジネスとして考えれば、リピーターになってもらうこと自体は決して不思議なことではありません。
でも私は次第に、
「不安になる→占う→安心する→また不安になる→また占う」
という繰り返しを作ってしまうことに抵抗を感じるようになりました。
極端な話、相談者がずっと悩んでくれたほうが、占い師としては仕事が増えることになります。
でも、それって本当に相談者のためになっているんだろうか?
そんなことを考えるようになりました。
もちろん、「占い師はみんなお客さんを依存させて稼いでいる」と言いたいわけではありません。
相談者が自分で前に進めるように、誠実に向き合っている占い師さんもいると思います。
あくまで、私自身が占いを仕事にしていく中で感じた違和感です。
心理について学んで、占いへの考え方が変わった
そして私が占いから離れる大きなきっかけになったのが、心理について学び始めたことでした。
その中で、
「未来はどうなるんだろう?」
「相手は私のことをどう思っているんだろう?」
という、自分ではコントロールできないことばかり考えるより、
「私はなぜこう考えているんだろう?」
「じゃあ、自分はこれからどう行動する?」
と、自分自身に目を向けるほうに興味を持つようになりました。
未来を占って安心するよりも、自分の考え方や行動を変えていくほうが、現実を変えるためには大切なのではないか。
そう思うようになってから、以前ほど占いそのものを必要としなくなりました。
私の場合は、フラクタル心理学を学んだことも、考え方が大きく変わるきっかけの一つになりました。
ただし、私はフラクタル心理学についても「誰にでも絶対おすすめ!」とは思っていません。
私自身は学んでよかったと思う部分がたくさんありますが、実際に学んだからこそ感じるデメリットもありますし、人によって合う・合わないもあると思っています。
占いに限らず、何か一つの考え方だけを「これが絶対に正しい」と思い込むことも、また別の依存になってしまう可能性があるのではないかと思っています。
人を占うことはしない。でも自分のことは今でも占う
ここまで書くと、
「じゃあ、もうタロットカードも一切使わないの?」
と思われるかもしれません。
実は、今でも自分のことをタロットで占うことはあります(笑)。
ただ、私の中では「人を占うこと」と「自分のことを占うこと」は少し違います。
今はお金をいただいて人を鑑定することはしていませんし、今後も占い師として活動するつもりはありません。
一方で、自分自身が何かに迷ったときには、今でもタロットカードを引いて決めることがあります。
例えば、
「仕事を続けるか、辞めるか」
「新しいことを始めるか」
など、なかなか決めきれないことについて占うこともあります。
そして、カードの結果を参考にして実際に決めることもあります。
ただし、人生のすべてをカードに決めてもらっているわけではありません。
最終的に決断して行動するのは自分です。
また、カードの結果を見たときの自分の反応から、本音に気づくこともあります。
例えば「今は動かないほうがいい」という結果が出たのに、
「えー、でも私はやりたいんだけど……」
と思ったとしたら、
「あ、自分は本当はやりたいと思っているんだ」
と気づくことがあります。
反対に、背中を押すような結果が出ても「怖い」と感じたなら、自分の中にまだ不安があることに気づけます。
だから今の私にとってタロットは、未来をすべて決めてもらうものというより、自分の本音を確認したり、何かを決めるときの判断材料にしたりするものになっています。
人を占うことからは卒業しましたが、自分で自分を占うことまではやめていません(笑)。
このくらいの距離感が、今の私にはちょうどいいと思っています。
占いをやめた今、思うこと
私は占い師をしていた過去を後悔していません。
昔のお客さんから「人生の転機になった」と言ってもらえたことも、素直に嬉しく思います。
当時の私なりに、一人ひとりの悩みに向き合っていたからです。
ただ、今の私がもう一度、人を占う仕事をしたいかと言われると、答えは「NO」です。
今は誰かに未来を教えてもらうことよりも、
自分で考えて、自分で選んで、自分で行動すること。
そちらのほうに興味があります。
だからといって、「占いなんて全部意味がない」と否定するつもりもありません。
占いによって気持ちが楽になったり、自分では気づかなかった考えに気づいたりすることもあると思います。
私自身、今でも自分のことは占います(笑)。
大切なのは、占いに人生をすべて任せてしまわないことなのかもしれません。
占いを使うとしても、最後に決めるのは自分。
人を占うことから卒業した今は、そんな距離感で占いと付き合っています。

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